Our Future サカエを知る
サカエが目指す未来 −営業編−
常務取締役青山 謙一
過去と現在
ECの普及と働き方改革によって
大きく変化した環境。
私の入社当時と現在を比べると、ビジネス環境が大きく変わったのを感じます。昔は、お客様の工場などに気軽に立ち入ることができましたし、アポイントなしで訪問しても大抵のお客様に会うことができました。「ちょっと近所まで来たので寄りました」というのが、当たり前の営業スタイルでしたね。ところが現在は、面談にはアポイントがほぼ必須ですし、打ち合わせも現場の外の商談室などで行うのが常です。それに輪をかけて、昨今のECの普及と働き方改革によって、ちょっとした商材ならお客様がネット購入で済ませてしまうケースも増えています。現場が見えにくくなった分、ユーザー様の声も、なかなか聞こえにくくなりました。
課題と挑戦
「地上戦」と「空中戦」の
2段構えでビジネスを展開。
サカエのもともとの強みはFace To Faceの対面営業という、いわば「地上戦」です。そこでの最大の武器の一つが分厚い紙の「カタログ」です。これを配布することが、サカエを知っていただくきっかけづくりになりますし、お客様が商品選定する際に不可欠なツールでした。しかし、ECの台頭と働き方改革の影響により、カタログの配布は年々困難になっています。そういった状況に対して、サカエも2019年よりe-コマース営業部を立ち上げました。Face To Faceをモットーとしてやってきたサカエにとって、ECという「空中戦」は一見不得手な戦い方に思えるかもしれません。しかし、これまで対面営業で蓄積してきたお客様の生の声の中に、「お客様が商品選定する際のポイントは何か」「どうすればサカエの商品が選ばれるのか」というヒントが山のようにあるのです。例えば、サカエといえば工場の「作業台」というイメージがありますが、全く同じ商品を理化学系の業界のお客様は装置用の「架台」と呼んでいます。別の業界では「棚」と呼んでいるケースもあります。こういった知識は、まさにこれまでの「地上戦」を通して培ってきた貴重な資産。それを有効活用することで、従来はアプローチできていなかった業界にも販路を開拓し、e-コマース営業部は年々その売り上げを着実に伸ばしています。とはいえ、あくまでもサカエのベースになっているのはFace To Faceの対面営業、地上戦です。対面営業とECが相乗効果を発揮しながら伸びていく──それが、目指すべきこれからのサカエだと考えています。
こんな人に来てほしい
失敗することを恐れない
チャレンジ精神を。
私から、これからのサカエを担っていく皆さんに伝えたいメッセージは、「失敗を恐れないでほしい」ということです。失敗を恐れずにチャレンジすればできたはずなのに、積極的になれなかったばかりに他社にチャンスを奪われてしまう。それが何よりも残念なことです。私自身もこれまでにいろいろな失敗をしてきました。成功したことの、倍ぐらいは失敗してきたんじゃないでしょうか(笑)。ですが、失敗から学ぶことができれば、人は必ず成長します。
サカエが目指す未来 −技術編−
執行役員 内田 明志
過去と現在
限られた時間で最大の
パフォーマンスを求められる、今。
昔と今とで大きく変わったことの一つは技術面・設備面。例えばステンレス加工品などは、加工した端の部分に処理しきれないバリが出てしまいます。それを処理しないと出荷できませんから、昔は手作業で削り落としていました。そういうところは、どんどん機械化・自動化されてきました。もう一つ、大きく変わったのは働き方ですね。
一昔前は残業なんていくらでもできたので、ある意味、自分が納得するまでモノづくりと向き合うことができました。
今は、ワークライフバランスを考えて、仕事と私生活の両方を充実させることで双方が充実しましたが、逆に言うと限られた時間の中で最大のパフォーマンスを出す時間の使い方が大切になっています。
課題と挑戦
「自動化」と「DX」で
生産現場をアップデートしていく。
そういった状況の中で今もっとも必要なのは、さらなる自動化の推進とDXの導入です。完全自動化というのはなかなか難しいですが、前述したステンレス加工品のバリ取りなどは9割ほどは機械によって自動化することができました。最も重要なのは作業者の安全衛生面ですが、肝心なのは「スピードと効率」「品質」「安定性」、この3点を常に一定以上のレベルで維持すること。そのためにはどういった機能と、それを実現する設備が必要かをプロジェクトとして議論しながらアップデートしていっています。時間がかかる、作業しにくい、作業者の負担が大きい・・・といった不安定作業を、製造の現場から抽出し、一つひとつ対応を検討しながら作業環境を改善しています。また、製造の現場は、どうしても職人的なスキルが重視される部分もあるため、そういった属人的な技術を自動化・機械化するのが難しいという課題があります。とはいえ、サカエの持続的な発展を目指す上では、技術伝承をスムーズに行うための仕組み作りも重要な課題と言えます。生産管理という面においては、全商品の生産統制・原価管理データを一元的に管理しシステム化するプロジェクトが進行しています。サカエのDX化の生命線ともいえるこのシステムが稼働開始すれば、サカエのモノづくりは次のステージへと大きくステップアップするといえます。
こんな人に来てほしい
「どうしたらできるのか」を
追い求める情熱を。
技術職志望の方の多くは、「開発」や「設計」というモノづくりの花形的な部署を希望されます。ですが、それを形にする「生産・製造技術」がなければ商品はできません。大切なのは「できるか、できないか」ではなく、「どうしたらできるのか」をとことん考える情熱ではないでしょうか。サカエは大企業ではありませんが、さまざまな部署と関わり合いながら、自分のフットワークとやる気さえあれば、いろいろなことにチャレンジできる会社です。あなたの力を、サカエで発揮してみませんか。